「東大系は、もしかして、創造力がないのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。日本がAIで米国に大差をつけられてしまっているのも、東大系が創造力がなくて、あいまいな思考ができないためです。」

「東大系が創造力がなくて、あいまいな思考ができないと、AIで米国に大差をつけられてしまうのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。日本は、第二次世界大戦後、階級というものがなくなり、1憶総中産階級と言われる時代が長らく続いたのですが、工業化が進み、日本人の多くが会社員として生計を立てるようになると、学歴を元にした階級意識にとらわれる人が多くなりました。」

「会社では、大学を出ている人が出世するためですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。会社で苦労した高卒の社員は、子供を塾に入れ、大学に進学させるようになりました。」

「その結果、学歴を元にした階級意識にとらわれる人が多くなったということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「その頂点にいるのが東大系ということですか」と町会長。

「東大系というのは能力からの分類になりますが、学歴を元にした階級意識というのは、他人の能力が見た目から分からないので、学歴を基にして能力を判断するしかないという人間の能力の限界に起因しています。」

「なるほど」と町会長。

「ですから、学歴を元にした階級の頂点に立っているのは、東大系ではなく、東大卒なのです。」

「なるほど」と町会長。

「面白いことに、学歴ではなく、能力を元にして他人を判断しようとするのは、東大卒の特徴です。」

「それは知りませんでした」と町会長。

「東大卒の東大系は、東大卒の能力の限界を知っているのです。」

「『東大卒の能力の限界』と言いますと?」と町会長。

「創造力がないために、科学が進み、社会が急激に変化するような状態においては、対応の仕方が分からないことが多いのです。」

「それは知りませんでした」と町会長。

「そのため、自分が必要とする知識を持っている人を絶えず求めているのです。」

「なるほど」と町会長。

2021/9/28

<猫後記13>
1週間ほど悩んだ末、『スピーカーボックスを作るしかない。一片がスピーカーの直径よりわずかに大きい板を4枚接着剤で貼り合わせて底がない箱を作り、スピーカーの前面に近い4隅にあるネジ穴が付いた小さな金属をそれぞれ4枚の板の端の中央に来るよう乗せ、スピーカー本体が箱の中に入るようにすれば、スピーカーをネジで固定できる』と思った。

『しかし、それでは、黒い色をした丸いスピーカーの一部が箱の外に出てしまう。ほんのちょっとだけなのだが、見た目が良くない。そこで箱を黒色で塗装し、黒色の下敷きを買って板で作った箱の周りに貼り付けることにした。下敷きは、スピーカーの最前部より1センチほど前に来るようにすれば、スピーカーが箱の中に収まっているように見えるので見栄えは良くなる』と思った。<続く>

2024/9/12